2016年8月26日金曜日

先発の勝ち星が少ない

二軍戦のHRが少ない問題と並んで問題視している、先発の勝ち星が少ない問題。
とはいっても極端に少ないというわけではないですが。たまに最多勝が13勝とか12勝とかになってしまいます。
100年回してみたデータ。
saita.png

ちなみに過去20年の最多勝投手の勝ち星の数分布。
saita2.png

最多勝投手ごとではなく勝利数ごとにカウントしているので同時受賞は1回しかカウントしていません。
一応13勝で最多勝は40分の2回。ゲーム内での発生率はもうちょっと高いかな・・・
これよりサンプル範囲を広げると先発完投型の時代に寄ってしまうので限界。
ていうか20年前ですらリーグ完投数今の3倍とかですし。
MLBをサンプルに含めるのには起用・試合数の関係でもっと無理がある。

saita2.png
セパでも傾向に大きな違いは見受けられず。

・勝ち星を消される?
まず疑ったのは中継ぎが追いつかれまくって勝ち星を消されるパターン。
Kazmix Worldというサイトのデータによると、先発投手が勝ち投手の権利を持ったままマウンドを降りてその後追いつかれた割合は
NPB全体で2011年は0.146、2012年は0.164、2013年は0.182、2014年は0.185、2015年は0.144。
2011~2012は数字が低めに出ている可能性は否めないが、大体0.1台後半くらいのイメージ。
ゲーム内はというと同じく100年回してみた平均が1.78。うーん、そんなに高いとは言えない。
また、母数(勝ち投手の権利を持ってマウンドを降りた数)の方も年平均600↑で同じような数字に。
・先発が早く降りすぎ?
先発投手の平均投球回数は6回前後になるようにしているのでそんなに早くもないはず。
勝ちがついた試合の平均が7回超、負けがついた試合だと5前後という点も現実に近い。
しかし平均は平均でしかないので、最多勝を取りやすい投手は勝ちが付くまで投げ続けたりするのかもしれない。
完投が多いと勝ち星が付きやすいですし。
・継投の思考ルーチンに問題?
一番厄介なのが、中継ぎの継投がおかしいのが原因の場合。何せこれという解答がない上にデータも少ない。
とりあえず勝ちパターンの成績でも求めようと思い、
ここ何年かから先発に勝ちがついた試合・負けがついた試合の中継ぎの失点率を比較。
勝ち:1.77
負け:4.29
思いのほか明白に差がついた。そしてゲーム内で計算したところ大体同じような割合の数字に。
それもそのはずで、勝ちが付いた試合のデータは「勝っている局面で出てきて勝ちを消さなかった(抑えた)データ」なのに対して、
負けのデータは「負けている場面で登板して先発の負けが消えなかった(失点した割合が高い)データ」になってしまうため。
そうなるともはや起用法云々の話ではなくなってしまう。
しかし起用法や能力に左右されにくいということは、逆に言えば勝ちパターンで使う投手は
このくらいの成績を残せるのなら勝ち星を消されること無く安心して使えるというラインにもなりうる。
って失点率1点台のリリーフなんだから当たり前か。
逆に勝利を目指すという観点から見た場合失点率4.29より失点率の悪い投手を投げさせるのは意味がない。
サンプル範囲の全体の救援失点率が3.83なので1.12倍。リプレイスメント・レベルよりもややハードルは高め。
あくまで少ないサンプルからのデータで、それぞれの平均を割り出しただけですが。
今度は原始的なやり方で勝ちパターンの成績を求める。
各球団のリリーフの投球回数上位3人とそれ以外の中継ぎ成績の比較。
今回は面倒臭いのでデータは2014年のものだけ。
joui.png
この手の数字では当たり前になりつつありますが、上位3人は失点率<DIPSなのにそれ以外は失点率>DIPS、
被BABIPは上位3人<それ以外なんですね。
内容は良くても結果が伴わなければ重用されないということ。
実際にゲーム内で回したデータで計算してみたところ、やはりこのような比率となりました。
これだけで判断するのは早計ですが、AIが極端におかしな挙動をするということはなさそうです。


という、ここまでが先週までに下書きしてた内容。
しかし、年度ごとの投手データを見ているとなんとなくわかってきたような気がします。
おそらく理由は完投の減少。
2012年まで、1球団あたりの平均完投数はずっと10以上をマークしていてましたが、
2013年以降は7~8程度。今季も1球団あたり6.5完投なので、フルシーズンに換算すると8.07となります。
ゲーム内ではチームあたりの完投数が大体このへんの数字になるようにしているつもりです。
そして、記事の最初にサンプルをとった20年のうち17年は今より完投が多かった年のデータが含まれているのです。
試合数が130試合くらいの時代も含めてるんだからとんとんだろ、と思われるかもしれませんが、
10年前の2006年ですら15.75。今の倍です。
なお最近3年のNPBにおける完投数と勝利数の相関は0.691と結構高いものになっています(完投が多いピッチャーはすなわち長いイニングを投げる能力と失点を抑える能力を兼ね備えていることでもあるので、ちょっと詐欺っぽいですが)。
ちなみに防御率との相関はほぼ認められず、失点率とは-0.242でそれなり。対象を規定以上に限定しても同様の傾向。
つまり13勝前後の最多勝がたまに起こりうるのが現在のNPBであるという仮説が立てられ、ゲーム内でもそのようになっているのだと思われます。
根拠としては弱いですが、完投数が今の水準である2013~2015のうち2014年にも13勝の最多勝が生まれています。
ちなみに、ver0.301では全体的に完投数・投球回数を減らしているため、実験データより低めの数値が出る可能性があります。
ほとんどの試合で完投したり全然完投しなかったりと、スタミナ関係のバランスは時代ごとで変わるので、設定でそのあたりを変更できるようにするべき?